アリタリア-イタリア航空 Alitalia - Compagnia Aerea Italiana(AZ/AZA)

アリタリア-イタリア航空は、イタリアのフラッグキャリア航空会社です。1946年の設立で、179機所有。イタリア国内路線はもちろん、ヨーロッパ、アジア、アフリカ、南北アメリカの都市に就航しています。短距離をMD-82やA320シリーズで、中長距離路線をボーイング767やボーイング777で運航しています。2001年に「スカイチーム」に加盟しました。
アリタリアといえば、経営問題が頻発する会社です。特に同時多発テロ以降、経営が著しく悪化したため、現在はイタリア政府が株式の49%を保有し事実上国有化しています。しかし、政府は売却を絶えず模索して、そのたびに労働組合ともめています。

　2007年12月には、同じスカイチーム内のエールフランス‐KLMが同社の買収のために一株あたり0.35ユーロで入札したと発表したり競争相手のエアワンも、同社の買収意向を見せたりして、合併交渉が行われました。アリタリアは2008年3月に一度はエールフランス-KLMの買収案を受け入れたものの、労働組合側が反対したり、ベルルスコーニ首相も、「エールフランス-KLMによる買収を拒否する」と発言したのに、アリタリア本社の経営審議会は3月に満場一致でエールフランス-KLMへの売却案を可決、と事態は複雑化。結局2008年。イタリア政府は、航空事業会社と清算対象会社に分割し、収益の見込める部分を航空事業会社に引き継ぐ方針を固め、2008年8月29日アリタリア航空は分割案に同意し、約1,800億円の負債を抱えて会社更生手続きに入りました。
2009年1月13日、完全民営化が完了。名称も「アリタリア-イタリア航空会社」に落ち着きました。
さて、私は成田−ミラノ線やヨーロッパ域内での移動に何度か乗りました。おもしろかったのが夜に、ヴェネツィアに着くというＭＤ８２に乗っていたときのこと。ＣＡの男性が、いきなり機内放送で「みなさーん。右手にヴェネツィアの夜景が見えますよ。すごい綺麗だから、マジ見てみぃ」とノリノリのアナウンスをしました（イタリア語ですが）。乗客は当然片側に押しかけますが、あまりに一度に移動したから、機体が傾いたような気がしました。気のせいなのかな・・・。