ヴァリグ・ブラジル航空 Viação Aérea Rio-Grandense S/A (RG/VRG)

ヴァリグ・ブラジル航空は、ブラジルを代表する航空会社で、歴史もあり、最大の会社と言えるほど規模も大きかった会社です。しかし、経営がうまくいかず、2006年に破産。2007年3月に同国の格安航空会社であるゴル航空に買収されてしまいました。
ブラジル国内、第二位の地位まで上り詰め、破産してしまったVASP航空よりは、まだ良いと言えるかもしれませんが、航空会社の経営はかくも難しい、と言える例だと思います。 現在、社名はそのままに経営の回復を進めているところです。設立は1927年。その後順調な発展を遂げ、南米屈指の規模を誇っていました。しかしヨハネスブルグ経由香港線など、採算性の悪い長距離路線を多数抱えていたことや、収益源だった国内幹線に振興会社や格安会社が進出してきたことにより経営が悪化。スターアライアンスからも2007年1月、退会せざるを得なくなりました。その後の2007年3月28日に、競争相手であったゴル航空に買収されました。正式名称も「Viação Aérea Rio-Grandense S/A」から、スリーレターコードを使った「VRG Linhas Aéreas」に変更されています。
私はどうしても南米に行きたくて、かつて成田-サンパウロ線に搭乗したことがあります。成田を出てから、一度ロサンゼルスで機外に出され、限定エリアでしたが空港ターミナルで一息ついた後、南米に向かっていました。MD−11のゆったりとした機内はそれなりに快適でした。そしてスターアライアンスでマイルをためられたので、南米往復分で、アジアに一度無料で飛ぶことが出来ました。最盛期は成田・名古屋からどちらかからは毎日飛ぶ「日本線デイリー運行」をしていたので、日程も組みやすかったです。しかし、同時多発テロ以後、状況が一変。アメリカがブラジル人に「アメリカのトランジットビザ」取得を義務づけてきたのです。結果的に旅行者はこれを避け激減し結局成田線は運行停止になってしまいました。時代の変化、といえばそれまでですが、なんとも寂しい限りです。