博物館展示機 Savoia-Marchetti (Italy) SM-55(I-BAUQ) |
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【凡例】※全て判明分のみ記載 |
サヴォイア・マルケッティ S.55
Savoia-Marchetti S.55
サヴォイア・マルケッティSavoia-Marchetti S.55 は、イタリアのサボイア・マルケッティで開発された双胴の飛行艇です。初飛行は1924年8月。日本では宮崎アニメ「紅の豚」にて、主人公ポルコ・ロッソとカーチスが勝負をしているとの情報を聞きつけ、出動してくるイタリア空軍の機体、と言えばお分かりになる方も多いと思います。非常に独特なレイアウトで、乗客や貨物は双胴の艇体に収納され、操縦席は艇体の間の厚い主翼内に置かれています。12気筒500馬力のエンジンは主翼上部にエンジン用のやぐらが組まれ、そこに前後して2基設置されています。方向舵は中央に、垂直安定版はその両脇に機体から梁で支えられています。乗員は4人。
有名な飛行は1927年2月13日-6月16日にかけて、フランチェスコ・デ・ピネードとカルロ・デル・プレーテの乗ったサンタ・マリア号はセネガルのダカールから大西洋を越えて南北アメリカ大陸の飛行を行っています。これはあのリンドバークのフライトより数か月前だっとそうです。また1933年にはイタリア空軍大臣イタロ・バルボに率いられた24機の編隊でイタリアのオルベテッロからアメリカ合衆国のシカゴまでの飛行を行ったことでも有名です。
なお、ロッキード L-049 コンステレーションでも書いたのですが、これを撮影したのは、ブラジル・サンパウロ州にあるTAM航空博物館です。大都会サンパウロから300kmほど離れた田舎に、どーーんとある巨大な博物館で、日本では見られない様々な機体が展示されています。また整備工場も隣接されていて飛行機好きの自分には天国のような場所でした。T非常に残念なことですが、2016年1月29日より閉鎖されています。現地のサイトを見ると、メンテナンス中とも書いてあるものもあるのですが、「財務状況が悪化したため閉鎖した」と書いてある記事もあります。この機体は2002年にサンパウロの遺産として登録された、と説明板にあったので、この貴重な機体がどうなるのか・・・ 非常に心配です。