フォッカーF27　　
Fokker F27

オランダの名門航空機メーカー、フォッカー社が制作したターボプロップ中型旅客機です。今でこそフォッカーと聞いても知らない方も多くなってしまいましたが、かつては非常に有名な航空機会社でF100、F70、F50、F28など、様々な機体を製造していました。このフォッカーF27は、第二次世界大戦後の航空機需要の高まりの時期に、当時戦後放出され大多数を誇っていたDC-3の代替え市場を狙って開発されました。
　初飛行は1955年。原型機が26席の機体に対し、最初の生産型F27-100は44席の機体でした。その後エンジンを換装したり、胴体を延長したり、貨物ドアを新設したりと様々なバリエーションが製造されました。日本の全日空でも多数使用され最盛期には、25機も所有していました。1980年代入ると、このF27を近代化したフォッカー 50が登場し、その役目を終えました。ライバル機は、わが日本航空機製造のYS-11、ホーカー・シドレーHS748、アントノフAn-24などでしたが、フォッカー50を含めると最も長く生産されたきたいとなりました。
　なお、ロッキード L-049 コンステレーションでも書いたのですが、これを撮影したのは、ブラジル・サンパウロ州にあるTAM航空博物館です。大都会サンパウロから300ｋｍほど離れた田舎に、どーーんとある巨大な博物館で、日本では見られない様々な機体が展示されています。また整備工場も隣接されていて飛行機好きの自分には天国のような場所でした。T非常に残念なことですが、2016年1月29日より閉鎖されています。現地のサイトを見ると、メンテナンス中とも書いてあるものもあるのですが、「財務状況が悪化したため閉鎖した」と書いてある記事もあります。非常に贅沢に、しかも丁寧に作ってあった博物館なので大変な費用がかかっているのは良くわかるのですが、数々の機体の行く末もすごく心配です